金沢大学附属高校の塾向け説明会に参加しました。
「秀才よりも異才を育てたい」
”地球サイズの教育”を地で行く骨太な教育をスクールポリシーに掲げる高校です。
SGH指定(5年)+WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)指定(4年目)というように、金附ならではの「総合・探究活動」を中心とした教育が本格化して9年目。「総合・探究」の成熟がついに実を結び始めたようです。
現役合格者 (国公立大) | 推薦合格 | 占有率 |
60名 | 24名 | 40% |
現役合格者 (国公立大 医学部医学科) | ||
19名 | 14名 | 73% |
「金附」が磨きあげた”金附らしさ”が、大学入試をとりまく環境の変化とマッチしてきた感があります。難関国公立大学が「総合型選抜(旧AO入試)」による合格者枠を増やしているからです。例えば、東北大学では2021年度入試において入学者の実に3割を超える生徒が「総合型選抜」で合格しています。
5年前の時点では「総合・探究」のレベルが大学入試の結果に現れづらく、合格実績の数値だけでみると、だいぶ泉丘高校に水を開けられていた感はあります。今春、<現役>で<国公立大>に進学した60名中24名(4割)が<推薦合格>です。また<現役>で<国公立大医学科>へ19名が合格し、そのうち約75%が<推薦合格>です。また、現浪をあわせると33人が国公立大医学部医学科へ合格し、<現役><現浪合計>でここ数年で一番の進路実績となっています。【医学科なら附属】のブランドが復権しつつあります。
20 18 | 20 19 | 20 20 | 20 21 | 20 22 | |
金大 附属 | 13人 42% | 11人 50% | 8人 28% | 14人 42% | 19人 50% |
金沢 泉丘 | 10人 32% | 5人 23% | 10人 35% | 11人 33% | 11人 29% |
県計 | 31人 | 22人 | 29人 | 33人 | 38人 |
下段は、県内に占める両校の占有率
20 18 | 20 19 | 20 20 | 20 21 | 20 22 | |
金大 附属 | 13 /25 52% | 11 /23 48% | 8 /22 36% | 13 /19 45% | 19 /33 58% |
金沢 泉丘 | 10 /20 50% | 5 /17 29% | 10 /22 46% | 11 /17 65% | 11 /20 55% |
県計 | 31 /60 52% | 22 /50 44% | 29 /62 47% | 33 /50 66% | 38 /67 57% |
現役/現浪合計 と 合格者に占める現役占有率
石川のみならず、北陸3県の「総合・探究」を牽引する、金沢大学附属高校。
「WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業」カリキュラム開発拠点校(令和元年度指定) 一覧はこちら(pdf)
世の中には依然として「総合・探究」に関して手探り状態の先生が多く、コンサルに投げているような高校もあるなか、金附には「総合・探究」を生徒の進路形成に、さらには第一志望合格へ繋げるという好循環が生まれつつあるようです。
文部科学省の有識者会議「大学入試のあり方に関する検討会議 提言」では、総合型選抜(および学校推薦型選抜)について次のように述べています。
・志願者と大学とのより良いマッチングにもつながり得る
・多様な価値観を持つ多様な人材が集まり新たな価値を創造するキャンパスを実現する観点からも、多面的・総合的な選抜の果たす役割は大きい
・今後も総合型選抜・学校推薦型選抜を推進することが期待される
つまり、文部科学省の方針が大きく変わることがなければ、総合型選抜は今後も増加していく可能性が高いと考えられます。
脱偏差値教育 の先駆けとして、私自身大いに期待する高校です。
>>> 生徒向け「進路オリエンテーション」、ココがすごい!
★ 本校(金附)の進路指導は
生徒の希望する地球サイズのキャリア志望を応援する!ことです。
本校(金附)には東大・京大・医学部に何人入れなさい、というミッションは存在しない。
と、いいつつも、OBOGの進学先大学では、東大が第2位、京大も第4位ですけどw
大学 | 進学者 |
金沢大学 | 1677名 |
東京大学 | 1208名 |
早稲田大学 | 589名 |
京都大学 | 574名 |
慶応大学 | 558名 |
本物の進学校の進路指導は以下の通り。
◉ 「生き方」を考えよう。(≠大学を決めること)←ここが自称進学校との大きな違い
◉ 「生き方」がきまれば、進路が決まる。
◉ その中で、ベストマッチする大学を目指す。
◉ 教員は生徒の志望をサポートする。
教育サービス産業(塾・予備校)にはできない、本当の「教育」の場が「金附」にはありそうです。
最後に、どんな生徒にきてほしいですか? について。
(アドミッションポリシーですから、推薦狙う場合は、ここ外しちゃダメ!!!)
賢く点数を取れる生徒 よりも
学びの中で遊べる生徒
だそうです。そして、附属で出会う仲間や先生と、地球サイズのキャリアを描こう!ということでした。
手取り足取り、受験に勝つための指導をする学校ではないので(本来、高校は受験技術を有償で提供する塾でも予備校ではないのですから、こっちのほうがむしろ本質的だと思うのですが・・・石川県の中では異質かもしれませんね。)、管理されたり、急かされて勉強することに慣れている生徒さんにはうまくフィットしないということもあるかもです。
その反面、「とがった個性」を持っている子が活躍できる高校です。生徒の個性に“トガリ”を出すには、力量のある教員のサポートも不可欠。ガチガチに固めた受験指導では、“トガリ”がむしろ出てきません。
そして、あくまでも、”結果的” に、大学入試において、この“トガリ”を評価する「総合型選抜」が難関国公立大・難関学科で今後も増加していくのです。
ですから さいごに 一言だけ。
ちょっと 下衆(げす)い ですが・・・
金大附属、特に外部推薦を考える中学生と保護者さん!!!
金附・・・
今が「買い」!!
です。
2022年(R4)度 学校説明会情報(こちらからジャンプできます)
>>> 日時 :7月30日(土) 9時30分〜12時45分
>>> 申し込み 7月4日(月)締め切り
>>>申込先はこちら